読書術

「結果」に線を引いてはいけない。読んだら線を引くべき箇所はここ!

本を読んでいるとき、自分の気になった箇所、大事だと思った箇所、知らなかったと思った箇所などに線を引く人は多いはず。ふと「他の人はどんなところに線を引いてるんだろう」「自分の線の引き方はこのままでいいのだろうか」と気になったことはありませんか?

『一流の人は、本のどこに線を引いているのか』(土井英司 著、サンマーク出版)は、読書をしているときに「線を引くポイント」を解説している書籍です。

これまで2万冊あまりのビジネス書を読んできた経験からは、1冊に100本の線を引くことよりも、100冊に1本ずつの線を見出すほうが現実的だし、実りが多い。(「はじめにより」)

自分で引いた1本の線が、自分を大きく変えてくれるかもしれない。そんなインパクトのある線をどうやったら引けるのでしょうか。

大事なことは「原因」に線を引くことだと著者は言います。第4章の『「結果」を見るな。「原因」を見よ』に焦点をあてます。

結果ではなく「原因」を探せ

本の中に「〇〇社は10年連続増収増益を達成している」「〇〇社の××製品は5年連続売上No.1である」と書かれていたとする。結果に感心してその1文にすっと線を引く。だがここに線を引いても意味はない。

これはあくまで「結果」だ。大切なことは、その会社はなぜそのように成長し続けることができるのか、という「原因」の部分である。(124ページより)

会社が10年も増収増益しているなら、なぜそんな結果をだせるのか?商品が良いからだろうか?どんな商品を売っているのか?どんな営業をしているのか?

こうして成功を作り出した「原因」を探して読む。するとたいてい1,2箇所はその核心部分が書かれている。それを見つけたときに線を引く。そして、それを自分ならどうやって応用できるのか考えを巡らせてみるといいと著者は言います。(124ページより)

キーワードは「センターピン」

つねに「原因」は何かを考えて仮説を立てる癖をつけておけば、自分のビジネスにおいても「結果」を導くための「原因」を発想できるようになるでしょう。

しかし、原因を見つける作業は簡単ではありません。ですが「センターピン」という言葉を覚えておけば原因を見つけるセンスを磨けるのです。

センターピンとは、ボウリングの10本のピンのうち真ん中かつ最も手前にある1番ピンのこと。ストライクをとるためにはこのセンターピンに当てなければならない。どんなに速い球を投げても、鋭いカーブを投げてもセンターピンを外してしまったらストライクはでません。

ビジネスも同じだ。「原因」とは、つまり「センターピン」のことだ。絶対外してはいけないセンターピンが何かを知らないと、成功はないのだ。(127ページより)

業態によってセンターピンはちがう。メーカーならヒット商品、卸売業なら強い取引先の数、小売業なら品揃え、だと筆者は見ている。あくまで筆者の見方であり、センターピンを考えるきっかけ、題材として見てほしいとのこと。具体的な例として、消費財メーカーの「ユニ・チャーム」や小売業の「成城石井」、テーマパークの「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のセンターピンは何かを本書で分析しています。

 

「原因」を見つけるために「センターピンはなにか」を意識して本を読めば、わかりやすい結果や自分の考えや信念を後押ししてくれるような自己陶酔させる文章などの無意味な箇所に線を引かずに済みます。「原因」を探して読めれば劇的に線を引く箇所が変わってくるでしょう。

読書をしてもいまいち成果が出ない、身になった気がしない人に役立つ一冊です。本の読み方を変えてくれる、自分を変えてくれるような1行に出会う確率を高めてくれると思いました。