読書

結果を出す人と出せない人の間には壁がある。

こんにちは、りょういちです。

今回ご紹介する本は、一言でいえば「自己改革の書」です。
著者は2006年に横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)に入団し、6年間在籍。プロ通算でヒット1本しか打てず引退したという、高森勇旗さん。

高森さんは引退後、データアナリストやライターなどを経てコンサルタントとして活躍しており、その経験が本書に生きているのが分かります。とても分かりやすく読みやすい。

一生懸命努力しているけど、なかなか結果がでないで諦めて終わる。こんなにも頑張っているのにどうして思うような成果を残せないのか。結果を出す人はなにができて、結果を出せない人にはなにができていないのか。
著者自身の体験も踏まえ、結果を出す人になるための具体的な方法が書かれています。

本書の中で特に興味深かったのが、第1章部分にある「未完了は、たとえ小さなものであっても、確実に引力を発生させる」ということ。
ずっと前に交わした友達との約束、部屋の掃除、家を出る直前にした妻(夫)との喧嘩、同僚に貸したお金など、まだ完了できていないこと一つひとつがエネルギーを少しずつ奪い、精神状態に少しずつ影響を与えるというものです。

テスト前日で勉強しなきゃと分かってるけど部屋の散らかりが気になり掃除を始めてしまったこと、ありませんか。
まさに未完了にエネルギーを持ってかれてる好例ですね。まあそういう時こそ掃除が捗ったりするんですけどね(笑)

未完了にしていることは自分で思っている以上に存在するので、本書では10分間で紙に書き出し、上から順に15分でできるかぎり完了させていく方法を勧めています。
いますぐ完了させられないようなことも完了させるポイントが書かれているので、参考にやってみるといいでしょう。心が異様に軽くなるのを感じるはずです。

以下、本文の中でライン引いたところです。

気になったところ

結果を出したければ「俺は、こんなもんなのかもしれない」と、諦めることだ。

未完了は、いったん発生すると完了するまでなくならない。

成果の出る人と出ない人では、実はスタートラインが大きく違う。未完了の分だけ、スタートラインは自動的に後ろ側に引かれることになる。

未完了はおおよそ、”ヒト”(人間関係)”モノ(使わない物が多い、壊れている、汚れている、残り少ない、複雑になっている)”カネ”(貸し借りがある、不安や懸念がある)の間で起こりやすい。

自己を変革する上で最も手っ取り早く、そして強力なやり方は、うまくいっている人の真似をすることである。しかし、真似をしているつもりでも、結局は自己流になっていることがほとんどだ。なぜなら、考えるからである。考えてはいけない。真似をすると言うのは、0から100まで、すべて真似をするということだ。

できるところから少しずつではなく、いまこの場から、見たこと、聞いたこと、言われたことを、端から端まで全部やる、だ。

人間が機械のように動くことはおそらく不可能だろうが、”自己流の判断”ではなく、”何がうまくいくようなやり方なのか?”という観点のみによって得た情報から行動を起こすことは、成果への最長距離をたどりつつ、最速の道だと言えるだろう。

普段の会話の中から、”思う”を排除していくと、自分の言葉に突然責任が生まれる。

過程で何が起ころうが、最終的にコトを起こしたのは自分自身である。その立場から言葉を扱い、そのように生きる。「~~が~~になる」という世界観ではなく、「~~を~~する」という、常に自らが影響を与える側にいるという世界観を言葉によって表現することだ。

本当に結果を出したいのであれば、自分が成功することを許さなければならない。そして、成功する勇気を持たなければならない。

行動だけでは、結果に到達できない。肝心な行動はあなた自身から生まれてくるのだから、あなた自身がどう在るかに、もっと注意を払わなければならない。

最後に

なるほどと唸るところが多く、個人的にかなり実のある内容でした。結果が出ないのは単純にまだまだ量が不足しているのは承知してましたが、それ以外にも足を引っ張る要素がたくさんあることに気付かされましたね。

この本を読めば結果を出す人と出せない人の違いが分かります。頑張っているのにいまいち結果がでないと悩んでいる方、本気で結果を出したい方は参考になること間違いなし。

一生懸命努力する前に少し立ち止まって『降伏論「できない自分」を受け入れる』を読めば、望む成果へたどり着くスピードが上がるかもしれません。


<目次>
まえがき ”一生懸命”という幻想
第1章 いますぐやる
第2章 考えずにやる
第3章 具体的にやる
第4章 価値の本質に気づく
第5章 言葉を変える
第6章 相手を勝たせる
第7章 自分を働かせる
第8章 自分の「在り方」を決める
第9章 自分の「状態」を高める
あとがき 好奇心を取り戻す
参考文献


■編集後記
本日は七夕ですね。梅雨真っ只中でジメジメと暑さでバテそうになりそう。なんでも値上がりする世の中ですが、体調崩したくないのでケチらずエアコン効かせて梅雨も夏も乗り切ります!